梅雨&夏の傾向と対策2022② 遮光再考

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梅雨明けの翌日、6月28日に遮光した。既に葉焼けや蒸れの症状は出ていた。

今年から多肉置き場になった南向き西側のベランダには、22%の寒冷紗をつけてみた。あまりに明るくて遮光という感じがしない。その後の強光で新たに葉焼けが出現。7月初めに45%の遮光ネット「クールホワイト」に変えた。

東側とその中間にあるベランダには日よけシェードを設置。その後葉焼けは止まった。が、こちらの二か所に徒長が目に付くようになってきた。遮光率が明らかに適切ではない。

 

予測不能な天気に翻弄される

東側のメインのベランダには、大事な苗を含め7-8割の鉢が集中している。去年の夏はこのべランにすべての鉢が収まっていた。初めての夏越しの割に被害も少なく、遮光率もあまり気にせず、ホムセンのシェードを張った。風通しの良い屋外通路に避暑に出した多肉は徒長したので、今年はすべてベランダで管理しようと思った。

で今年、このメインは遮光なしで行けないだろうか、と考えた。ここだけプラスチックの透明な屋根がついていて、それがうまい具合に汚れている。20%遮光ぐらいはあるんじゃないのか?

甘かった。梅雨明け直後、パウダークイーン大苗の葉が痛々しい火傷状態になっていた。手すりに設置した大苗コーナー、後ろの葉にじりじりと陽が当たる。屋根の効果も南端の手すり付近は弱い。こちらを向いた顔は涼しそうで、気が付くのも遅れた。予測不能な急な暑さは、まず人間が慣れるのに大変で、多肉にまで気が回っていなかった。去年の体験から、遮光は7月になってから、と思い込んでいたのも災いした。

パウダークイーン(22/06/29)
パウダークイーン(22/06/29)

仕方ない。去年のシェードを取り出した。屋根の内側を覆い、物干しざおに渡して南に垂らす。紫外線カット80%ベージュという人間用のもの。このシェードを選んだ理由は見た目。いわゆる遮光ネットはプラスチックの紐をざっくり網状に編んだもので、色は白かシルバーか黒。どれも農業用資材といった趣でおしゃれじゃない。本来畑やハウスで利用するものだからそれでいいんだけれど、リビングから続くベランダにはそぐわない。

これでしばらく様子を見ることにした。その後雨が多くて、遮光はあってもなくてもあまりかわらないかな、と時間が過ぎた。約一か月がたってみれば、日照不足の症状はさらにひどくなっていた。

去年はたしか梅雨明けが7月半ば過ぎで、遮光はそのあとだから、延べ遮光日数が少なかった。ところが今年は早くからの遮光と高い遮光率、そして戻り梅雨みたいな雨。トリプル攻撃を受ければそりゃ徒長するでしょう。しかもまだ夏本番は来ていない。

 

遮光率に悩みながら

ところで、我が家のベランダの最適遮光率は何%なのか。そもそも紫外線カット率と遮光率は同じなのか。 シェードの透け方は45%遮光の倍くらいの密度で、明るさもかなり落ちる。 たとえ紫外線だけがカットされるのだとしても、人間には悪さをする紫外線も植物には必要だろう。

ぐぐってみると皆さんそれぞれ。22%を用意しておけば、早いうちは一枚で使い、強光になったら重ねて使う、というのがあった。良い考えに思えて、22%の寒冷紗を購入。使ってみた我が家の感じでは弱すぎた。それに細かな編み目で風通しが悪い。重ねたらさらに悪くなるわけで、これだけでは無理と判断。

セリアの45%遮光ネットが良い、という意見あり。買いに走った。数店を回ったけれど置いていないか売り切れで、入荷の予定はないという。黒の75%遮光はあった。が、それでは今とあまり変わらない。

西側のベランダは45%白で徒長知らずなので、メインも同じものに変えることにした。お値段は100均の10倍以上だけれど、この際仕方がない。おしゃれもあきらめる。中ベランダだけはUV80%で様子見。今後陽の差し込む角度もかわってくるし、遮光率によってどれくらい差が出るのかも見てみたい。その後の秋冬の変化にもどう影響するのか。

遮光ネット クールホワイト620SW 45% サイズ 幅2m×長さ2m 白

こだわりタニラーさんのなかには、4月に30%から始め、5月が50%、6月から盛夏と残暑を経て9月~10月が70%(地域によって異なる)に変えるのが良い、という人もいた。あるいは、カーテン状もしくは棚に直接かけて、曇りの日ははずす、という人も。皆さんマメだなあ。でも棚をぐるりと覆ってクリップで止めていると、黒い網で覆われた大きな不要な荷物のようで、中身が見えず、なんだかさみしい。

 

徒長と葉伸びとパカンとツルピカをどうするか?

多肉は棚に隣り合って同じ光を浴びていても、種類によって日照不足の症状が違う。葉と葉の間の茎が伸びるのか、葉っぱが伸びるのかの違いもある。もちろん両方じわじわ伸びるタイプもいる。パカンと開き、色は緑になり、一部は色が抜けるタイプもあれば、強光から身を守るブルーム(粉)がいらなくなって、顔を洗ったばかりのようなツルピカに変身するタイプもある。

葉伸びと徒長と葉焼け(22/07/25)
左からコロラータブランディティ、霜の朝、ジャシリー(22/07/25)

日照不足のサインはそれなりにあるんだけれど、なかなか適切に対処できない。伸びるスピードが速いのか、気が付くと伸びて開いている。葉焼けはどうせ外葉から枯れていくので、しばらく待てばきれいは戻る。開いた葉も秋になればしまってくる。でも伸びた茎と伸びた葉は元には戻らない。

強光に強い夏型と冬型でもちがう。アガベは夏の遮光0~20%と手持ちの本にはある。でも、今年はヤバいと感じて遮光したという生産者さんもいた。春秋型のエケべリアでも徒長しやすい種類としにくい種類があって、一概に言えない。タイプ別に置き場所を変えてあげればいいんだけれど。ゾーニング、課題である。

徒長っ子は秋になったら銅切りすれば保険株が増える。今年ジュレた多肉のうちカットして生き残った親に加えて、かなりの葉挿しっ子たちも生まれた。秋には置き場所問題が更に深刻になってくる模様。なのにアガベの子株をまとめてポチってしまった。今週末の販売会はそもそも買いに行くわけで、いくつに抑えられるか、しかない。

 

来年はどうする?

ったって天気はわかんないからなあ。ただ、前年踏襲じゃダメ、ということだけはわかった。早めに対応すればよいのかと言えばそれもその年による。つまり、今考えても仕方がないということ。

それに、あまり過保護に遮光しないほうが良いんじゃないのか、というのもある。葉焼けが怖いと室内管理していた友人は、すっかり徒長もやっしっ子にしてしまい、いきなり日に当てて枯らしてしまった。強い苗に育てるほうが、多肉にも人間にも良い。

前記事に書いたように土を見直し、水やりの修行を積む。葉焼けは水をやっていれば防げるから。今年葉焼けさせたのは、早々と蒸れが出て、それを恐れて水やりを控えすぎたから。春先からの突然の蒸れは、高温の予報にもっと注意していれば防げたように思う。暑さに慣れる前の高温時の水やりは避ける、あるいは水の量を少しにする、とか。

蒸れも葉焼けも必要以上に怖がらず、持続可能ポイントを探る。そうでないと極端な話、植物育成灯とエアコンと除湿器とサーキュレーターの工場世界になっちゃう。いやもう(アガベなんか)そうなってるとこもあるよね。私的にはそれは違う気がする。

 

その前に8月と9月だよ!

夏はこれから。今のところ東メインと西は45%でいくつもり。でも、予想不可能な猛暑が来たら、80%に戻すか、45%を重ねるか。重ねると65%くらいになってちょうど良さそう。あとはベランダ用扇風機を導入するか。

しかし良く降るなあ。もうすぐ7月が終わるってのに、週の半分も晴れがない。雨対策に軒下にビニールカーテンが欲しいわ(蒸れちゃうか…)。

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