育てるのが難しい高級種で、「生きる宝石」とすら呼ぶ人もいるルノーディーン。なかなか手に入らないとも言われる。私はクラウドファウンディングのリターンでいただいた。その後地元の園芸店でも立派な苗を見かけた(3千円台)。昔ほど希少ではないのかもしれない。これはそれより少し小ぶりで4センチくらいだったかな。

抜き苗で届き、多少発根していた。だが気難しいといわれる通りなかなか活着しなかった。写真は届いて1週間くらい。見ての通り素焼き鉢に鹿沼主体と、大変水はけが良い。根張りが悪いのはそのせいもあった。水が足りていないのではないか、と気づき、時々底面給水などしているうちにしっかり根付いてくれた。
なにせエケベリアはルンヨニーとアンティークに続く3個目という超初心者で、とにかく水はけ重視、薄葉も肉厚も関係ない。最初は普及種から始めればいいのだけれど、知らないというのは怖いもの知らずということでもある。

春プレステラ90に植え替え、すくすくと一年が過ぎた夏、葉の様子がおかしい。根元に近い部分が何枚か、小さな三角にえぐれている。虫にかじられたのとは少し違う、無機的?なえぐれ方。去年の夏は何ということもなかったのに。
原因は何? 先日リエールさんの販売会があったので、パパさんに写真を見せて聞いてみた。お答えは、「多肉はこうなることあるけん、涼しいとこにおいてあげて」 。う~ん、軒下で強い日差しにはあててないんだけどなあ。
冬、アガベの子株の葉の表に、真ん中から割れ目ができたことがあった。あれは水のやりすぎだった。葉の細胞の成長が追い付かずに避けてしまうみたいな。同じことがエケベリアにもあるのか?
実は同じような「えぐれ方」をしているエケベリアがもう一鉢あった。七福神だ。こちらは葉が少し厚い分えぐれもダイナミックで、ちぎれている、と言ってもいいくらい。

ルノーディーンはカリフォルニアで発見された原種だけれど、七福神の斑入り説もあるらしい。そういえば葉の薄さも形もよく似ている。親戚かどうかはともかく、半野生児的に強い七福神と繊細ひ弱なルノーディーが、夏に同じような反応をするのが面白い。形状が似ていれば反応も似てくる。ということは土や水やりも同じかんじでいいのかもしれない。
今年は銅切りするつもりだったのに、タイミングを逃してしまった。保険株作っとかないとなあ。
なにげにメルカリをのぞいてみたら、2,000円くらいで出ている。葉挿し用にもぎった葉っぱも売られていて、買う人いるのかしら?と心配になる。七福神が葉挿しが難しいようにルノーディーンも難しくて、しかも斑入りで出ることはほぼほぼ無いはず。買うのは知っててチャレンジする人?
8月22日 緊急事態に…
数日前から下葉の枯れが目立つようになっていた。しかも完全に枯れる前に触るとポロリと葉が取れる。その時点で茎をチェックすれば良かった。
今日も葉が数枚取れてしまったので、ようやく茎を見てみると、黒い部分がある。ヤバい。あわてて茎をカット。片側半分と茎の中心部分が黒く傷んでいる。傷んだ部分はただチョキンとカットするだけでなく、真ん中部分をえぐるように取り除く。きれいになったらベニカネクストを表裏にスプレー。

残った茎を抜いてみた。根は全然張っておらず、それもへたっている。土は湿って0いるのに葉はシワシワで、根が水を吸えていなかったことがわかる。
なんか変だなという時点で、”これはおかしい!”と思えなかったのが致命的。せめてもう一日早く処置したかった。もっと言えば、春になぜ同切りしなかったのか?!
ルノーディーンは葉が蜜ではないし、株元や葉の間に水が溜まって蒸れることはなさそうに見えた。つまり葉からやられることはないだろうと。だから通常の下葉の枯れだと思ってしまった。去年我が家で無事夏を越してくれたこともあった。もっと過保護にしなければいけなかった。
抜いてみてわかったのは、問題は根だった。おそらく水やりの後の高温で根が傷み、茎がやられ、それが葉に至った。20日前にはギザギザ葉っぱでも元気だったことを思うと、残念さひとしお。

なぜかいつも茎の片側がやられるので、残った姿はこんないびつな形になってしまう。でも少しでも残ればまだ助かる可能性はある。涼しい部屋で様子をみて、これ以上悪くならないのが確認出来たら、土の上に置こう。
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