台風8号、明日13日には東海か関東に上陸のおそれあり。昔の台風シーズンは秋だったけれど、いつからか夏になった。
昨日午後から降り出した雨は、午前中少しおさまり、陽が差すこともあった。屋内に取り込むタイミングが遅れ、すでに濡れてしまった苗もある。が、取り込める鉢はだいたい取り込んだ。
ところで、世のタニラーさんたちは台風対策をどうしているのだろう、被害はどうだろう。少し検索してみた。
台風直前に行う多肉棚周りの屋外対策
大体の方が、
- 棚の上段に置いてある鉢は下段に、あるいは床に降ろす
- 棚など倒れやすいものは固定する、もしくは倒しておく
- 遮光シートをはずす
- 風で名札が飛ばないようにしっかりと差し込む
こんなところだろうか。私はまだ遮光シートをはずしていない。雨は強くなったり、弱くなったり。今回風はあまりないというので、様子を見ている。
雨というより、風の被害のほうが深刻のようで、木製の多肉棚が倒壊した例がYOUTUBEに上がっていた。でもあれは対策のしようがない。その後頑丈に作り替えたようだけれど。
そういえば昔の台風の時は、家の窓を外から補強板を渡して釘で打ち付けたりした。風で屋根が吹き飛んだり、雨戸が空を舞ったりもした。今は屋根や窓は頑丈になったけれど、地盤や河川が自然の力の前に耐えられないことが一番の恐怖で、そうなるともう家を捨てて非難するしかない(多肉どころではない)。
わが身の台風対策をたてたあとで、さて…と。
大事な多肉は雨ざらしにするわけにはいかない。しかし屋内退避組にも被害が及ぶ場合がある。高温と多湿という、多肉が一番苦手な環境しか置き場所かないような場合だ。
YOUTUBEに、濡れた多肉を玄関に避難させたところ、カビが発生してダメにしてしまった、という例があった。想像できる。土には案外簡単にカビが生えてしまうものだ。
動画では失敗例から原因を示し、注意喚起してくれていてとても参考になる。
カビの原因は、
- 雨ざらしの環境にあった濡れた鉢を室内に入れたこと
- 風の通らない玄関で高温多湿な環境であったこと
- 扇風機などで風を送らなかったこと
- 枯れ葉を取っていなかったこと
- 水はけが悪い土を使っていたこと
上記の原因から、対策には普段から気を付けることと、台風や雨で屋内に取り込むときに注意することの、二つがあることがわかる。
台風前の対策として(夏の蒸れにも有効)
- とにかく多肉の土は水はけ重視
これは台風以前の話で、自分で配合する場合は、鹿沼や赤玉、日向土、軽石、などにバーミキュライトや燻炭を入れる人が多い。動画の方は培養土や腐葉土を使っていたという。
一般的な多肉用配合土と培養土で何が違うかと言えば、水持ちが良いことの他に有機物の有無。火山性の土や石、高温で焼成してある赤玉や、バーミキュライト、燻炭には雑菌が基本いない。水はけだけではなく、雑菌の繁殖を防ぐ意味でも、土選びは大切だ。 - 土には殺菌効果のある薬剤を入れ込む
この夏前いく鉢か蒸らしてしまったので、ベニカの粒剤を土の表面に撒き足してみた。オルトランは害虫に効く薬だけれど、ベニカは害虫と殺菌の両方に効くというので。 - 化粧砂として無菌の土で鉢の表面を覆う
培養土を使用したい場合はある。水や栄養が好きな薄葉のエケベリア、センペルビウム、セダムなど。その場合も、化粧砂として土の表面を鹿沼などで覆うと雑菌対策になる。 - ウォータースペースは浅くする
鉢のふち一杯に土を入れても、次第に土は減っていく。その場合鹿沼などを足し、なるべくウォータースペースを浅くする。苗を土ごと抜き、底に足しても良いと思う。 - 水はけのよい鉢を使う
スリット鉢は根の張りにも良いので多くの人が使っている。素焼き鉢は乾きすぎるけれど、水やりに注意すればOK。鉢の下に風が通る洋ランミニ鉢などもおススメ。
これらは台風時だけでなく、日本の高温多湿の夏を乗り越えるにも有効で、普段から育成全般で注意すべきことばかり。
台風や雨で多肉を屋内に取り込んだ時に注意すること
エケベリアは特に雨に濡らしたくない。それで大事なもの、弱い種類は屋内に取り込むことになる。
その際注意することは、とにかく風通しに留意すること
- 風の通る平たいバスケットや専用のプラスチックトレーに鉢をまとめる
育苗トレイは案外風を通さない。 - 鉢底にも風が通るようにする
水やりをしたばかりの鉢や、濡れてしまった苗は特に。葉にたまった水はブロワーなどで飛ばす。置く場合は育苗トレイをさかさまにして台にしたり、ワイヤーラックなどに置く。私はニトリのアウトドアラックを利用している(後述)。 - 扇風機、サーキュレーター、換気扇を利用する
エアコンの風を直接あてるのは良くないが、涼しい部屋はベター。でもそれよりも必要なのは風。空気の動き。
去年この中で行ったのは1のみ。バスケットにまとめ、玄関にレジャーシートを敷き、直に置いた。それで傷んだものはなかったのだが、今年は数が増えたので水平だけでは面積が足りない。それに、やはり風があればリスクは減る。そのために用意したものがアイリスオーヤマのサーキュレーターとニトリのラック。
サーキュレーター・扇風機は別にどんなものでもいいと思う。でも、悩ましいのが多肉の置き場所と置き方。空いている部屋があって、業務用ファンと多肉棚を設置し、雨・台風用の多肉避難部屋にできればそれが一番。でも、多肉専用棚を必要なスペース分屋内に設置しておくことすら難しいのが(我が家の)実情。
ステンレスのメッシュラックを買おうかと夫に相談したが、却下された。どこに置くんだよ。玄関の空いてるとこ。確かにとてもうっとうしい。理想は折り畳みできて重ねられる、しかも天板がメッシュの小さなラック(テーブル)。
そんなものがあるとは思えなかったのだが、探したらあった。
スチールで、とてもしっかりとしている。使わないときはたたんで専用のバックに収納し、押し入れにしまっておける。三段まで重ねて使用可。その場合床直置きの4倍置ける。縦横高さも完璧で、プレステラ90が24個収納できるシステムトレーが丁度乗っかるサイズ。コスパ的にはイケヤの棚を買うほうが割安だけれど、柔軟な可動性も、見た目の軽さも、私的には完璧。

今回これを二段に重ね、換気扇の斜め下に設置。あとの二段×2はリビングの窓際にL字型に置き(アイキャッチ画像)、サーキュレーターの風を当てている。もう一か所、エアコンかけっぱなしの部屋にも、二個。ベランダ置きキッチンワゴンは、軽い雨なら軒下移動だけれど、今回は室内へ。
これ以外はベランダの床とテーブルで、屋根下半雨ざらしと、軒下雨ざらしで耐えていただくことになった。センペル、セダム、クラッスラ等々。あと大鉢やアガベなんかも。
こちら屋外組は台風一過の猛暑にも要注意。直射を避け、涼しいところに置いてあげたい。
13日午後 上陸を待ちながら
朝、市内危険地域に避難指示が出た。このあたりは含まれず。雨・風とも昼過ぎまで落ち着いていた。
13:48風が強まってきた。この後しばらくがヤマか。昼日中のことでそう大型でもないことから、色々観察しようと思う。
天気予報はアプリとネットで以下の二つをチェックしている。
アプリ ウェザーニュース:14時の降水量24ミリ、北東の風風速5m
オンライン tenki.jp:14時の降水量30ミリの豪雨、北東の風5m
Yahoo防災速報からは30分前に、豪雨予報 非常に激しい雨(70mm/h)と通知が届いた。その後80mm/hに更新。これは結構便利で、当たる確率も高い。夕立のように突然集中して降る雨を知らせてくれるので、助かっている。
台風情報としては、13日12時現在
中心気圧:1000pHa
最大風速:20m/s
最大瞬間風速:30m/s
移動:北北東200km/h
14時20分ごろ、遅い昼食を食べていたら、ドンと音がした。中ベランダの棚が倒れた音だった。鉢は全て床に降ろしていた。幸いだったのは、取り付けていた支柱が窓ガラスに当たり、それ以上棚が倒れるのを支えてくれたこと。この支柱がなければ、棚は降ろした鉢の上に倒れ込み、鉢が割れたり、植物を痛めたりしたことだろう。棚は台風が行き過ぎるまでこのままにしておく。
倒れた原因は日よけシェード。たぶんだけれど、シェードは遮光シートより厚みがあり、その分水を含んで重くなり、風で棚を押したのだと思う。シェードの後ろには大きなクスノキが枝を伸ばしている。これが風よけになってくれるかと思っていたが、枝が風でシェードを押したのかもしれない。ここはシェードを外しておけばよかった。もしくは棚を倒しておくか。
南のクスノキの暴れ方を見ると、棚の向きを90度変えるのも良いかもしれない。でも風向きは色々変わるから、やはり倒すのが良いかな。
ウェザーニュースの速報をチェックすると、15時前に御前崎付近を通過、とあった。上陸せずに行ってしまうらしい。しばらく風が強く、西のベランダでは西陽除け遮光シート用の支柱が窓枠に当たり、ドンドンと音を立てる。こちらにはイケアの棚が四つあるのだが、二つが倒れても支えになるようにひとつを抑えとして横倒しにしていた。
台風が過ぎた後のこと
午前中のまだ雨も風も強くない間に、屋外のトレイを二つ、大鉢もいくつか屋内に入れた。台風は夕方には行ってしまうから、それまでの一番ひどい間だけの短期避難。いずれもセンペルビウム主体で、プレステラ90と角形スリット75のトレイ。
センペルは普段雨ざらしで水飛ばしもしない。でもあまりに長く雨に当たっているので、少し手当てしておこうと思ったのだ。新聞紙の上に置き、トレイごとブロアーで水飛ばしする。新聞紙がぐっしょりとなるので取り替えて、底面からも水を吸わせる。その後ひとつはサーキュレーターの前に、もう一つは新聞紙を敷いたガスコンロの上(換気扇の真下)へ。夕食までのこと。
ただし、ぐっしょりと濡れた鉢は明日朝までには乾かない。まずは昨日取り込んてあった乾いた鉢を外に出し、ベランダで濡れてしまった鉢をチェック。水飛ばし後、濡れ具合や種類によって日陰もしくは室内に取り込む。濡れた屋内避難組はしばらくサーキュレーターの前に置く。もしくはベランダの日の当たらないところ。要するに、濡れているものはいきなり強光に当てないように配慮してトレイを入れ替え、置き場所を考える。
台風は来る前もだけれど、来てる間も予報や速報をチェックしたり、アクシデントに対応したり、行っちゃった後も作業が一杯。大量の多肉との初めての台風体験。特にこの季節は、なるべく部屋に取り込むほうが、後々の作業が楽だということがわかった。そしてやっぱり、遮光シートははずしておけば安心ということも。
16時、鳥が鳴きだした。16時30分風がやんだ。台風の眼? もう行っちゃったのか?
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